大統寺のご紹介

 
お寺の由来


大統寺の起源は弘仁の年間(西暦810ー823)に遡ることが出来ます。
・当初は現在の金勝寺の近傍にありました。
・その後、白河法皇の時世にこの地を京の都に似ており、京の都を学ぶべしとし、「白河」の名がふさわしいとしたことは良く知られていますが、法皇は勅願を以て大統寺を創建された。
・「大統」とは皇統が連綿として絶えず永い事を祈願するという意味です。
・その後、寺院は廃れましたが、古城主小峰(結城)親朝公がそれを惜しみ現在の円明寺の当たりに結城家の廟として大統寺を再興しようとされた。当時は境内は八丁四方に及び、東福寺の平川国師が四方を教化し寺運を再興された。
・その後、再び荒廃し慶長4年(1600)妙心寺派に属するようになった。
・寛永年間に丹羽長重公御廟の候補地に當りやむなく、現在の馬町小池に移転しました。

 


松平定信公が白河在城中の折に、御鋳物師として山形より招致された安斎延世氏が今から約200年前の文化4年(西暦1807年)8月に鋳造したもので、第2次世界大戦時に供出させられたものの、その由緒あることから、そのままで無事に戻されたものです。

 安斎氏の子孫は、斎藤氏と氏が変わりましたが、今も変わらず大統寺の護持に尽力されておられます。


毎年12月31日23時半過ぎから除夜の鐘を皆さんに撞いて戴いております。毎年続けますのでどうぞお越し下さい

 寺宝 仏涅槃図  谷文晁 筆(1802年) 絹本著色金彩
                            (白河市指定重要文化財)



仏涅槃図は釈迦が入滅したときの様子を記した「大般涅槃経」という教典に基づき描かれています。

幕府老中・白河藩主松平定信の御用絵師であった谷文晁(たに・ぶんちょう)によって描かれた涅槃図(ねはんず)。

 本作品は、画面に余白が多いこと、ゾウと獅子が仰向けで悲しむ姿、飛来する麻耶夫人が左上に描かれるなど、江戸時代に描かれた一般的な涅槃図との構図の違いがあります。

これは、古い絵図を研究した谷文晁の成果によるものと考えられます。鎌倉時代後期に描かれた「八相涅槃図」と呼ばれる作品の涅槃図部分を原図として描かれたものではないかと思われます。

 この作品には、当時の大統寺住職の活山禅師による作品製作にかかる収支記録がのこされており、これに拠れば大統寺の檀家である馬町・本町・中町・天神町・道場町、一番町、二番町、三番町・金屋町・大工町・新蔵町・八百屋町・鍛治町・桜町・横町・年貢町、田町の56名の寄付によって賄われたことを知ることが出来ます。
平成17年9月2日に白河市指定重要文化財に指定されました。

全体図(幅約120cm)
現在、白河市歴史民俗資料館に保管していただいております。
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 本尊 華厳の釈尊 木像  (福島県指定重要文化財)


 今から650年程前の南北朝時代の都の仏師の作と推定されています。木造の漆の上の金箔は衣のひだに微かに残るだけで、木の部分も大分傷んでおりますが、安易に修復せずにこのまま大切に保存するのが最良とのご指導を専門家より戴きました。大切に御守りしてまいりますので、皆様方もお寺に来られましたら、本堂ご本尊様にお手を合わせて下さいませ。とても高貴で綺麗なお顔をされております。
 尚、光背と台座は後年の江戸時代のもの(寶永3年,1706年)であり、台座の中に制作時期等が書かれております。
 本寺院は白河法皇の勅願寺院で、蜜庵上人が今から約1200年前に開山されたと伝えられてます。

2019年4月に福島県の重要文化財に指定されました。



 地蔵菩薩木造



本堂のご本尊様の向って左隣に御祀りしてある地蔵菩薩様です。この木像は江戸時代天保12年に檀家である川瀬弥助氏より寄進されたもので、厨子の裏側にそのいわれが書かれております。200年を経たものとは思えない程の鮮やかな色彩が残っております。本堂にお参りの際は、是非とも拝観下さい。












 大般若波羅蜜多経六百巻


江戸時代に木版印刷されたお経本です。
皆さんに馴染みの深い、般若心経が僅か275文字なのに般若心経の原典となっているこのお経本(大般若波羅蜜多経)は大型の経本で600冊に及んでおります。江戸時代の仙竈(せんそう)和尚様の時代(文政8年、西暦1825年6月)に檀信徒の皆さんから寄進いただき購入したものと思われます。虫食いもなくそれほどの損傷も無いので其のままで使用できます。




 殿鐘(でんしょう)  (半鐘はんしょう)


本堂内に本尊様に向って左手前に吊るされているます。大きさは直径約30cm、高さ約50cmの青銅製の釣鐘です。鐘の外側に由来が刻印されております。これに縁りますと、御本尊様の台座と同年代の宝永3年に鋳造されました。つまり約300年程の昔に梵鐘と同様に製作されたことになります。

この殿鐘を始として、禅寺にはいろいろな鳴り物がありますが、それらは全てお寺の中の行事の合図です。修行道場では声を出すことにより他の修行の妨げとならないように、鐘や太鼓や木板を決められた作法で打ち鳴らすことにより本堂への出頭の合図や食事の準備が出来たことなどを知らせます。この殿鐘は、通常は本堂の行事の支度が出来たので本堂への出頭の準備をしなさいとの合図や出頭そのものの合図等に使われます。


 福寿地蔵尊


 本堂脇に御祀りした9体のお地蔵さんと本堂に御祀りしてある地蔵菩薩さまを福壽地蔵尊として、大切に御守りして行きたいと存じます。お墓参りの節には、皆様の災難の身代わりとなり来福を願うお地蔵さまに手を合わせて下さいませ。




 墓地


・墓石の損傷防止のために墓地内の杉の木を撤去し、明るい墓地になりました。

・墓地の分譲をしております。永代使用料は墓地の面積に関係しますが、標準タイプ(間口約1.3M×奥行き約1.6M)で40万円です。

・墓地の形状が限られており、同じ形での提供が出来ないことを御了承下さい。広い面積を希望される方はご相談に応じます。近隣の寺院墓地に準じる料金設定を行なうことにしております。


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